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不動産 - Home > スタッフルーム実況中継 > 第14話
第14話 - 身の上話に花咲かす?

とある新築分譲マンションのモデルルームでの話である…。

モデルルームの奥に位置するスタッフルーム。ウソと説教と本音が飛び交う空間…
もちろん一般人は立ち入り「絶対」禁止。

「少々お待ち下さい。」
接客中、爽やかな笑顔の営業マンがお客様にそう一言告げ、ニコニコしながらスタッフルームへ入っていく…。

これは、あくまでも架空の業者の話であり、優良な業者も数多く存在する。「こんな業者がいたらイヤだな…」という妄想として見ていただきたい。

スタッフルーム

上司「おう、どないや?」
営業マン「ええ、夫婦と小さな子供1人の来場ですが…厳しいですね。」
上司「何が厳しいんや?」
営業マン「はい、条件が全くはっきりしていないので、漠然としています。」
上司「アホかお前は!それをはっきりさせんのがお前の仕事やろが!まさか、それで厳しいとかぬかしてるんちゃうやろな?」
営業マン「いえ…すいません。」
上司「ニーズがぴったり合ってるヤツ決めるんは猿にでもできるやろが!販売開始してからけっこうたつやろが。熱いヤツは、案内チラシ打った時点で速攻で来るんじゃ。今来るヤツは、ウダウダ文句ばっかり言うアホばっかりやないか。それぐらい分かるやろ。アホが。気合い入れていかんかい!」
営業マン「すいません。」
上司「んで、検討動機は?」
営業マン「今の生活が不便だから、らしいです。」
上司「何がどう不便やねん?」
営業マン「スーパーが遠いからです。」
上司「何分かかるんや?」
営業マン「自転車で5分です。」
上司「近いやろが。」
営業マン「いえ、子供乗せて5分は厳しいと…。」
上司「アホかそいつ?小さなガキ乗せて、買い物袋乗せてチャリこいでんのか?危なっかしいヤツやのぉ。最近、ほんまに頭の悪いヤツが増えたな。事故ったら、アホな親はどうでもええけど、ガキがかわいそうやろが!」
営業マン「そうですね。」
上司「自分が産んだんやったら、責任持ってガキの安全確保せんかい!」
営業マン「はい。」
上司「歩けドアホって言ってこい。」
営業マン「はい。」
上司「まあ、ここ買うんやったら、危険な運転しようが、事故起こそうがかまわんのやけどな。もちろん、住んでからな。人格者でここ買わんヤツと、腐ったアホでここ買うヤツとやったら、間違いなくアホの方が大事やけどな。」
営業マン「そうですね。」
上司「大体、ガキ乗せてチャリで5分ってことは、徒歩でもそんなかからんのちゃうんかい?」
営業マン「ええ、そうでしょうね。」
上司「そうでしょうねって…そいつにちゃんとそういう話してんのか?」
営業マン「いえ、でも多分かかっても10分ぐらいかと…。」
上司「アホかお前は!お前の考えなんぞ聞いてへんのじゃ!そっから先に、話が伸びていかんやろが!」
営業マン「すいません。」
上司「何でそいつ歩かへんのや?」
営業マン「いえ…それは…。」
上司「どれぐらいの距離なら許せるんや?」
営業マン「いえ…それも…。」
上司「お前…、大体、ガキ乗せて5分厳しいって言われて何の話したんや?」
営業マン「ええ、大変ですね…。と…。」
上司「アホかお前?話合わせるだけなんやったら猿にでもできるんじゃ!何で?っていう疑問を常に持っとかなアカンやろが!」
営業マン「すいません、で、ここはスーパーが徒歩3分なんで、お買い物は便利ですよ、とアピールしました。」
上司「だからニーズを踏まえてアピールしていけって言ってるやろが!お前、そいつの本音も分からんままに、浅く広くアピールして、そこで話が膨らまんかったら、そいつ気に入らすんが厳しくなってくるやろが!」
営業マン「すいません。」
上司「んで反応は?」
営業マン「へえ〜いいね。と…。」
上司「んで?」
営業マン「いえ、それだけです…。」
上司「話膨らんでないやないか!言ってるそばからほんまに…。アホか!」
営業マン「すいません。」
上司「そうなってもうたら、せめて「あ、あれっ、スーパーが近いのに、あまりいいご返事がいただけませんね。何でですか?」ぐらいは突っ込んでみんかい!ビックリしてみるんや!」
営業マン「はい。」
上司「大体、そいつ、スーパーがめちゃ近かったら買うんか?徒歩1分の距離にあったら、他の条件が今イチでも買うんか?5mやったら買うんか?マンションの1階がスーパーやったら買うんか!」
営業マン「いえ、それは…。」
上司「イライラしてきたわ。そいつ、適当に言ってるだけちゃうんか?他に何か言ってないんか?」
営業マン「いえ、他には特に…。」
上司「まあ、そんな下らん接客しとるんやったら、深くも突っ込めてないんやろうな。このアホが。大体、徒歩3分やったら、少なくとも自分の言ってる条件は、普通は満たすやろ。んで、でも…とか言ってたら、夢語ってるだけやろ?んなヤツは…どうするんや?」
営業マン「ヒーヒー言わします。」
上司「おう、お前もほんのちょっとまともになったな。まあ、そう言うからには、ヒーヒー言わすんやぞ。そいつはいつもどんなスーパーに行ってるんや?小規模か?大型か?」
営業マン「ええ、小規模です。」
上司「そうか、まあほんならウチの方がでかいな。大型スーパーに行ってるんやったら、規模が小さくなったらウダウダ言ってくるヤツが多いからな。言ってきたらまだマシや、言わんと、「へえ〜」で済ますヤツほど、うっとうしいヤツはおらんからな。」
営業マン「そうですね。」
上司「しかし、理由が見えてこんやろが!そいつ、他に情報ないんか?」
営業マン「後は、賃貸で、家賃補助を受けてますね。」
上司「家賃補助か…。んで家賃は?」
営業マン「1万です。」
上司「さすがに安いな…ほんなら、今の低金利もあんまりのってこんのちゃうか?」
営業マン「いえ、まだその話はしてません。」
上司「お前、何か話したんか?ニコニコ座ってただけちゃうんか?今まで程度の内容なら、1分で住むやろが。」
営業マン「すいません。」
上司「あやまらんでええねん。質問に答えろや。」
営業マン「ええ、世間話をしてまして…。」
上司「何の世間話をしてたんや?」
営業マン「ええ、お家賃1万ってうらやましいですね。私なんか賃貸で6万払ってますよとか…。」
上司「アホかお前は!マンション売ってるヤツが賃貸住んでるって暴露してどうすんねん!買ってへんヤツに今が買い時ですよって言って、相手納得するわけないやろが!このクズ野郎が!」
営業マン「すいません。しかし、実際、私も買ったことないんで…。」
上司「だから、ウソつけばええやろが!何、正直に身の上話しとんねん!「マンション売ってる人でも買ってへんし、まだ俺らもええか」って思われたらどうすんのや!」
営業マン「すいません。」
上司「俺が客やったら、速攻で、「じゃあ、あんたがここ買ったら?」って突っ込むぞ。何を、自ら墓穴を掘るようなこと言ってんのや。頭働いてんのか?運動不足で働かんのか?この接客終わったら永久に訪問営業の旅に出るか?」
営業マン「いえ…。すいません。しっかりとやります。」
上司「今までしっかりやってなかったんか?」
営業マン「いえ、そんなことはないです。」
上司「ほんまに…。話なんか作ったらええやろが。「私は、お客様ぐらいの時期に、マンションを買いました。ですから、まだ若かったので、不安で一杯でした。しかし、悩んでても仕方がないです。私は思い切って、買いましたが、それから、「家を持った」という、充実感が自分の中で芽生えました。ですから、お住まいを購入したいけどなかなか踏ん切りがつかない方のお気持ちは、非常によく分かります。自分も、そんな経験をしてきたので。」ってな。」
営業マン「はい。」
上司「「しかし、人生の中でも、大事な1歩を踏み出せました。昔は、家持ってるの?と聞かれるのが辛かったのですが、今は、家持ってるの?と聞かれても、胸張って答えることができます。満足感も、非常にありますよ。」と。」
営業マン「はい。」
上司「しかも、その時は、金利も今よりも高く、支払いも高いです。私もその当時は不動産業界におらず、金利のことは分かりませんでした。営業マンにも、金利のことはあまり何も言ってもらえませんでした。私は、そんな経験から、お客様に、金利について、しっかりと把握していただきたいのです。今は、本当に低金利ですよね。今後、これ以上下がることはないかもしれませんよね。そんな時期に、お住まいをご検討できるなんて、本当に、うらやましいかぎりです。」ぐらい言わんか!」
営業マン「はい。」
上司「いくらでも言えるやないか。でもな、今が最低の金利です。とは断言するなよ。そう言ってもうたら、さらに金利が下がったら、「お前が最低金利やから得やって言ってたのに、下がったやないか!ウソつきおって!」って文句言ってくるからな。」
営業マン「はい。」
上司「今の会話でも、俺は「今が最低や。」なんてことは一言も言ってへんからな。逃げ道を作っておくんや。まあ、万が一ミスって言ってても、「えっ?そんな事言ってませんよ。何か証拠でもあるんですか?」って言ったらええけどな。水掛け論で終了、はいサイナラや。」
営業マン「そうですね。」
上司「まあ、客と後で揉める営業多いからな。そんなん気にしてたら営業なんぞできへんけどな。お前も、相手がキレてきても、さらっと聞き流せるようにはなっとかなアカンぞ。えっどうしよう…なんてひるんだら、相手は図に乗りおるからな。」
営業マン「はい。」
上司「大体、営業の人間が身の上話するときは、ウソばっかりやろが。何で赤の他人に真実告げなアカンのや?それは客も同じやろが。何で隠してたんや!とか、こっちが言いたいときもあるわい。」
営業マン「はい。」
上司「客が本音言わんくせに、こっちが本音語るのもアホらしいやろが。大体、客が本音をしっかりと話してくれたら、俺らも苦労せんですむやろが。ええか、これからは、「客が買うように」身の上話をしていけよ。肝に銘じておけ!」
営業マン「分かりました。」
上司「ほんなら、まず、そいつのスーパーが遠いから、てのは、理由の1つでしかないわ。他にも絶対理由はあるはずや。そうでもないと、見にこんからな。それを、まず探っていけ!徹底的に突っ込んでいけよ!何で?って聞いていくんやぞ!」
営業マン「はい。」
上司「んで、そいつ、ガキ連れてきてるんやろ?ヒマしてへんか?」
営業マン「ええ、DVDを見せていますが…。」
上司「どんなに話し込んでてもな、ガキがブーブー言い出したら、親は話は聞かんくなるぞ。「もう帰る」なんていきなり言い出すからな。気付けとけ。おい、お前(先輩)、ガキが帰りたくならんように、遊んどけ。絶対、飽きさすなよ!黙らせろ!」
先輩「はい。」
上司「ほんで、部屋案内までに、希望の部屋を絞れよ!効率よくアピールするんや!」
営業マン「はい。」
上司「ほんなら行ってこい!」
営業マン「はい、では行ってきます。」
上司「おう、また情報聞き出したら、すぐ戻ってこい!」

そして、スタッフルームから営業マンが出てくる…。


そして、何事もなかったかのように、接客テーブルに座り、身の上話に花を咲かせる…。
そのそばでは、上司の指令を受け、子供と必死で遊ぶ先輩がいる…。
これは、あくまでも架空の話であり、本当にこんな状況なのかは、想像にお任せします。



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