営業マンの仕事
訪問営業とは? |
訪問営業とは、文字通り1件1件家を訪問して、ピンポーン「結構です」ピンポーン「結構です」を永久リピートするものであり、これまた基本的な営業である。またの名を、飛び込み営業ともいう。
何十件もピンポーン「結構です」を繰り返していると、段々と自分の行動が機械化してくる。自己紹介した後、「結構です」と言われる前に「あっ、そうですか。失礼します。」と、隣りへ向かいそうになる。
「えっ、どこの物件ですか?」などと、いきなり言われれば、逆にこっちが「えっ?」とビックリする。
押し売りだと思われると話などできないため、できるだけソフトに話しかける。相手の意見に合わせつつ、世間話をふまえながら、やさしく接する。しかし、所詮は売ってなんぼなため、うかつに話し込むと、後の上司への報告が怖くなるため、結局、押し売りっぽくなる。
訪問営業のメリット |
メリットは、まず、電話営業と違い、相手と顔を合わせることができる分、相手と打ち解けやすい。自分がどんな雰囲気の人間か、相手に見てもらうことができる。
また1つ大きなメリットがある。それは上司の目の届かない外に出れることである。少なくとも、訪問営業に出ている間は、上司の顔を見なくていい。できれば、そのまま一生見たくない。
100万円払って、それが実現するのなら、払う。
しかし、顔を見れると言っても、相手によっては、ドアスコープ(ドアの穴)からのぞかれて、中から大声で「結構です」と怒鳴られ、その後、何か話しかけても、音信不通になる場合もある。いきなり怒鳴られると、ビックリする。
また、ドアを開けてはくれるが、ミリ単位のすき間から会話をしなければならない場合もある。相手は当然、怖がってるからだが、逆にお化けみたいで、こっちも怖い。
たまに、無邪気な子供がドアを開けてくれる。その後ろには、当然、「あっ!何してるんや!」と、顔をひきつらせている親がいる。けっこう、切ない。
また、平日の夕方、訪問営業をしていると、主人が出てくる場合がある。「何もう帰っとんじゃ」と、会話する前に、蹴飛ばしたくなる。
また、夜の10時以降の、かなり迷惑な時間に訪問営業をしている時に、背中に模様の入った人が出てくると、今までの過去の思い出が走馬灯のように頭の中で浮かんでくる。
訪問営業のデメリット |
デメリットは、家をまわるのが面倒くさい。特に賃貸マンションでエレベーターがなければ辛い。
そして、顔が見れる分、逆にうっとうしがられる顔も見まくる。人によっては、人間を見る目つきすらしてもらえず、ゴミ扱いされ、ブルーになる。少し時間がたてば、それが逆ギレに変わる。
また、夜にウロウロしていると、不審者と間違われるので気を付けなければならない。というか、明らかに不審者である。
また、夏場は汗まみれになって特に疲れる。まさに地獄である。できることなら、パンツ一丁でまわりたい。しかし、捕まる。
管理人がいるかどうかは、問題ではない。「管理人に怒られる」か、「上司に怒られる」かを比較すれば、喜んで「管理人に怒られる」方を選ぶ。
また、玄関がオートロックかどうかも問題ではない。紙を扉のすき間に通し、シュッと動かせばセンサーが察知し、扉が開く。また、扉の上にスイッチがあったりするので、長い棒か何かを持ち、スイッチを押せば手動で開く場合もある。
(最近は出来なくなってると思います。それに、絶対しないで下さい。)
また、誰かが家にいる確率が比較的高い夕方に、営業マンは訪問営業に出かけることが多い。オートロック越しに営業をかけていると、必ず買い物帰りの主婦が来る。その主婦と一緒に入っていく。明らかに不審人物だが、主婦にとっては、営業マンを注意、怒る度胸がないため、あまり何も言われない。
また、子供が帰ってきた場合は、警戒せずに暗証番号を押して入っていくため、その暗証番号を知れば、今後その営業マンにとってはオートロックが普通のドアになる。
上司から一瞬解放された気分になれる訪問営業。しかし、その後にはいつも通り報告が待っている…。
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