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住宅購入に関する注意点

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借入限度額

まず、当然誰でもいくらでも借入できるわけではない。銀行によって違いがあるが、あらかじめ銀行ごとに水準を決めている。

自分がどれだけ借入することができるか、計算方法を覚えておこう。

<融資借入限度額の計算方法>

年収から返済比率を掛けて年間支払い限度額を出し、それを月換算してまず月支払い限度額を算出し、それから希望のローン返済期間の係数で逆算して借入限度額を算出する。

(返済比率とは、年収から年間支払い額を算出するための割合のこと。)
返済比率=年間支払い額÷年収×100(単位は%)

簡単に言えば、その人にとって月いくらまでなら返済できるかを把握し、金利を加味していくらの金額を借入すれば、その月支払額になるかで割り出す。

<計算式>

借入限度額=年収×返済比率÷12÷係数×100万円

で、その人の借入限度額が分かる。
(係数とは、金利を含めた支払いを計算するための数字。具体的には、100万円を「?%」で「?年間」借り入れた場合の月支払い額のこと。)

返済比率、審査金利は銀行が決める。
(審査金利とは、借入をする場合に、銀行があらかじめ決める金利水準のこと。借入限度額の計算をする場合、係数は審査金利の係数となる。)

銀行の目安としては、大体年収400万円の人で返済比率は35〜40%、係数は金利3〜4%前後での係数(4%→4427、35年ローンの場合)である。もちろん、銀行によって異なる。また、銀行の中でも、勤続年数、勤務先によっても違いがある。

つまり、銀行にとっては、しっかりと返済してもらえればいいため、安定した収入が見込める業種に対しては甘い。
例えば、公務員は甘く、年間成績によって収入が左右されるスポーツ選手などには厳しい。
また、自営業者に対しては、会社の業績を見られる。3期分の決算報告書などの提示を求められ、前3期以内に赤字決算を出していれば、基本的に融資は厳しい。

例えば、年収400万円の人が35年ローンでいくら借入できるかを実際に計算してみると、

借入限度額=400万円×35%÷12÷4427×100万円≒2630万円
(銀行ローンは10万円単位、端数切捨て)

となる。

上記の例では、2630万円まで借りれることになるが、月で考えれば、支払い限度額は約116,000円である。

この計算では、管理費、修繕積立金などの費用は考えないため、あくまでそういった費用を抜いての限度額である。

そして、この金額(2630万円)、この金利(4%)でもしマンションを購入したとすれば、月116,000円+管理費などが月支払い額となり、銀行はこの月支払額までなら、返済可能と見る。

ただ、審査時の金利水準と実際の借入金利は違うため、融資を受ける際の支払いはもっと安くなる。

では、実際の支払額を見ていこう。

借入2630万円、実際の借入金利が3年固定金利で基準金利3%、当初支払い金利1.375%、35年ローンの場合では、

月支払額=2630万円÷100万円×係数(3000)=78,900円
3年後=2630万円÷100万円×係数(3848)=101,202円

となる。

無理なく返済できる目安としては、頑張っても返済比率25%程度までで抑えておいたほうがいいだろう。
(もちろん、短期固定金利終了後の基準金利で考える)

上記の例での返済比率は、

返済比率=月支払い額(78,900円)×12÷年収(400万円)×100=23.67(%)
3年後=月支払額(101,202円)×12÷年収(400万円)×100=30.36(%)

上記の金利で、年収400万円の人が、短期固定金利期間終了後の返済比率を25%にしようとした場合

400万円×25%÷12÷3848×100万円≒2160万円

目安としては、2160万円の借入をすれば無難ということになり、その場合での月支払い額は、

当初月支払額=2160万円÷100万円×係数(3000)=64,800円
3年後=2160万円÷100万円×係数(3848)=83,116円

となる。マンションの場合は、月支払額+(管理費、修繕積立金、駐車場代)が必要となる。

もちろん、不動産業者は甘い言葉で借入限度額一杯まで借入させ、短期固定金利で安い支払い額を提示してくるので、注意が必要である。


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