住宅購入の基礎知識
「不景気なのに、高いなあ…。」
買う側にとっては、もちろん価格に敏感。
「何でこんなに高いんだろう?」を見ていこう。
原価アップの背景には、主に、
がある。
2007年6月に施行された改正建築基準法は、耐震偽装を防ぐため、建築確認手続きを強化し、個人が安心して入居できる住宅を建てることを目的とした法律。
建築確認のために作成する書類や図面が増え、申請後に不備が見つかれば修正が許されないため、一から作り直さなければならない。
そのため、建築確認のための書類作成コストが大幅に増えるとともに、建築確認申請から認可までの期間が、従来の2ヶ月程度から半年はかかるようになり、資金繰りが悪化する業者が続出した。実際、業者の倒産が相次いでいる。
特に法律の施行直後は、あらかじめ予定していた物件の申請が長引き、住宅着工が急減した。
これは、知っている人も多いだろうが、国土交通省が発表している住宅着工統計を見ればすぐ分かる。
(住宅着工統計って何じゃい!って人で、なおかつ興味のある人は…
コチラ参照→経済指標について - 住宅着工統計)
また、マンションの原価は何億とかかるため、よほどの優良企業でない限り、現金で捻出することは厳しい。
通常は、マンションの原価を、土地に根抵当を付け、借入することで捻出する業者が多いため、当然借入に対して金利もかかる。
(根抵当とは、土地を担保にいくらまで借入するという極度額を設定し、その範囲内でそのつど借入するもの。抵当は、金額をいくらと設定し、その金額を借入する。業者はその資金でやりくりし、物件引渡しまでに「何とかして」資金を確保し、抵当を消し、キレイな状態にして購入客に渡す。)
ちなみに、土地の取得費用などは、法務局へ行き、そのマンションの建設予定地の登記簿謄本を見れば、その土地に抵当が付いているかは分かる。
業者は建築確認申請の長期化に伴い、抱えている土地に対する金利負担もかさみ、一層苦しい状況になる。
しかし、不動産業者は当然だが、建てないと金が入らない。だから建て続けるしかない。苦しみながら建て続けるのである。しかし、買う側にとっては販売価格が全てであり、どんなに業者が苦しくても、関係ない。高い価格では買わない。というか、買えない。そして、業者は売れないから利益が出ない。
この悪循環が一層業者を苦しめる。
業者がよく口にする販売実績、供給実績などで、この業者はすごいなどと判断してしまいがちだが、とにかく採算が合うかは別として、建てまくっているのである。
実績がすごいから安心して購入…しかし、その裏側にはそれを超える莫大な在庫…そして結局倒産…ってことも十分あり得る。
くれぐれも、「建てている」と「売っている」が、「安心」ではないことに注意しよう。
買う側にとっては、もちろん価格に敏感。
「何でこんなに高いんだろう?」を見ていこう。
原価アップの背景には、主に、
・資源価格高騰 | → | 原価アップの背景<1> - 資源価格高騰で苦しむ業者 |
・建築基準法改正 | → | 原価アップの背景<2> - 建築基準法改正で苦しむ業者 |
がある。
建築基準法改正により苦しむ業者 |
2007年6月に施行された改正建築基準法は、耐震偽装を防ぐため、建築確認手続きを強化し、個人が安心して入居できる住宅を建てることを目的とした法律。
建築確認のために作成する書類や図面が増え、申請後に不備が見つかれば修正が許されないため、一から作り直さなければならない。
そのため、建築確認のための書類作成コストが大幅に増えるとともに、建築確認申請から認可までの期間が、従来の2ヶ月程度から半年はかかるようになり、資金繰りが悪化する業者が続出した。実際、業者の倒産が相次いでいる。
特に法律の施行直後は、あらかじめ予定していた物件の申請が長引き、住宅着工が急減した。
これは、知っている人も多いだろうが、国土交通省が発表している住宅着工統計を見ればすぐ分かる。
(住宅着工統計って何じゃい!って人で、なおかつ興味のある人は…
コチラ参照→経済指標について - 住宅着工統計)
また、マンションの原価は何億とかかるため、よほどの優良企業でない限り、現金で捻出することは厳しい。
通常は、マンションの原価を、土地に根抵当を付け、借入することで捻出する業者が多いため、当然借入に対して金利もかかる。
(根抵当とは、土地を担保にいくらまで借入するという極度額を設定し、その範囲内でそのつど借入するもの。抵当は、金額をいくらと設定し、その金額を借入する。業者はその資金でやりくりし、物件引渡しまでに「何とかして」資金を確保し、抵当を消し、キレイな状態にして購入客に渡す。)
ちなみに、土地の取得費用などは、法務局へ行き、そのマンションの建設予定地の登記簿謄本を見れば、その土地に抵当が付いているかは分かる。
業者は建築確認申請の長期化に伴い、抱えている土地に対する金利負担もかさみ、一層苦しい状況になる。
しかし、不動産業者は当然だが、建てないと金が入らない。だから建て続けるしかない。苦しみながら建て続けるのである。しかし、買う側にとっては販売価格が全てであり、どんなに業者が苦しくても、関係ない。高い価格では買わない。というか、買えない。そして、業者は売れないから利益が出ない。
この悪循環が一層業者を苦しめる。
業者がよく口にする販売実績、供給実績などで、この業者はすごいなどと判断してしまいがちだが、とにかく採算が合うかは別として、建てまくっているのである。
実績がすごいから安心して購入…しかし、その裏側にはそれを超える莫大な在庫…そして結局倒産…ってことも十分あり得る。
くれぐれも、「建てている」と「売っている」が、「安心」ではないことに注意しよう。
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