接客を受ける時の注意点
しつこい営業マン |
物件を見学して客が帰った後、営業マンは即座に追撃体制を整える。そして、電話をかけてきたり、自宅に来たり、何らかのアクションをとってくる。
「買う気がないから、断りたい。」と、そんな思いは営業マンには届かない。
買ってもらうまで、しつこく食らいついてくる営業マンとは、「ああ言えばこう言う」言い合いが繰り広げられる…。
「今、忙しいんで…」
これは、あまり意味がない。忙しいんでという事は、プラスに考えれば、話を聞きたいが、今忙しくて聞けないともとれる。というより、営業マンはそうとってくる。
したがって、追撃がやむことはない。
その場しのぎの言い逃れは、後々うっとうしくなる。
「よその物件にします。」
これは、営業マンは絶対に疑ってくる。まず、家というものは、人生の中で一番高い買い物であるため、簡単に買えるものではない。そのため、一大決心をして買う。したがって、来場した時の、その客の気持ちの度合いとのバランスを考え、あまりに話が飛んでいると判断すれば、まず信用しない。
必ず、突っ込んでくる。
営業マン | : | 「今後の参考の為にお教えいただきたいのですが、どちらの物件にされましたか?」 |
もちろん、本当に買ったのであれば、問題ない。何を言われてもしっかりと答えるのみである。
当然、営業マンは、その物件に対して、デメリットをある事ない事ぶちまけ、辞めさせるように必死にアピールしてくる。
その時に「ええっ!?」とならないよう、買う物件に対してもしっかりとデメリットを把握しておこう。
<答える場合>
具体的に、ウチの物件のダメだった点と、その物件の良かった点を聞いてくる。そして、その決め手が、大した事ない理由であれば、その物件に決めた事自体疑う。
要するに、例えば、キッチンが良かったやら、何となくやらといった理由であれば、意味がない。
不動産を決める上で必要な条件は、「場所」と「価格」が重要ですだのの説明したあげく、自分の物件のアピールをし、その後もうっとうしい電話攻撃が続く。
つまり、その物件を断る際に、しっかりと答える場合は、最低でも、「場所」は否定した方がよい。しかし、否定しすぎてはいけない。営業マンに強く不快感を与えすぎれば、嫌がらせをしてくる可能性がある。
もちろん、営業マンは、ソフトに否定したところで、「じゃあ何で来たんですか?」など、食い下がってくるが、まだその方がマシ。放っておく。
そして、なるべく、来場して接客を受けているときに、場所をあまり気に入ってない素振りは見せておいた方が、営業マンは比較的辛い。
<答えない場合>
「何で答えないといけないんですか?」
これは、営業マンは、買っていないと考える。つまり、答えないのではなく、答えられない、答えられないので逆ギレしていると思う。
営業マンからすれば、相手が不快感を感じてようが感じていまいが、関係ない。買うか、自分達が納得する理由を聞き出すまで、追撃してくる。
「自分の予算では、買えないです」
これだけでは、断る理由には、ならない。営業マンからすれば、「一般的に」買えるか買えないかで判断してくる。
<働いていて、ローンが組める場合>
まず、ローンの借入限度額を割り出してくる。その上で、借入限度額以内の部屋を提示してくる。
また、大体の人が、ローンを組むため、
営業マン | : | 「皆さんお金は持っていないですよ。ローンを組んで買われるんですよ。」 |
そして、低金利の中で、今買う機会を逃せば、後々、金利が上昇すれば、どんどん買うためのリスクが高くなり、余計買えなくなるという理論で攻めてくる。
借入限度額を提示し、
営業マン | : | 「お客様ほどの年収でしたら、お金を貸す側である銀行が、お客様なら大丈夫と言ってるんですよ。皆さん、同じ条件で、同じローンを組んでいるんです。つまり、お客様だけが買えないはずがない。低金利など、買う条件が揃っている現在、買わないと損です。」 |
など。そして、現状での支払い額と、将来、来るかどうかも分からない「金利上昇時代」の金利での支払額を、具体的に提示してくる。
営業マン | : | 「この金額になってしまったら、お客様、買いたいと思われますか?」 |
など、ウダウダと説明してくる。
大きな借金をするという踏ん切りがつかなければ、絶対家など買えない。つまり、買えないと言っていることは、ビビッているだけということになる。ビビッているだけということは、営業マンの営業力で何とかなると思って、押してくる。
また、年収や自己資金などを営業マンに教えていない場合は、なおさら突っ込んでくる。営業マンが知らない以上、突っ込んで知るしか予算を割り出す方法がない。大体把握するまで、営業マンはしつこく追撃してくる。
<働いていない場合>
まず、本当に働いてないのかどうかを疑う。なぜか?もちろん、「じゃあ今どうやって生活しているのか」疑問だからである。
そして、自己資金を探ってくる。それがある場合、もちろんその自己資金内で部屋があれば、勧めてくる。また、自己資金がない場合、次に突っ込んでくるのは「親」である。
親援助がないか?親の職業、家庭事情を事細かに突っ込んでくる。そして、検討している本人が物件に対して否定的であれば、親を攻めてくる。つまり、安易に実家の住所などを教えるのは論外だが、実家を断定できるような事情を教えるのもダメである。
基本的に営業マンは、訪問営業などで、地域の細かな状況は把握している。「どんな家か?」など、少ない聞き込みで、あの手この手で家を断定してくる。
大体、この辺だろう、と絞り込み、訪問営業で、全く知らないふりをしてピンポーン攻撃を繰り返す。そのターゲットが見つかるまで。
親の事情を教えるのを拒否しても、時間をかけて、世間話などの中から、ゆっくりと聞き出してくるので注意が必要である。
営業マン | : | 「この客、金がないって言ってますけど、親が持ってそうです。親を頼りにしてる可能性があります。」 |
上司 | : | 「おう、んでお前はどうするんや?」 |
営業マン | : | 「ええ、あまり言ってくれませんでしたが、実家の大体の場所は把握しました。訪問営業のふりして、しらみ潰しに探し出します。」 |
上司 | : | 「おう。最低でもそれぐらいはしとかんとのぉ。親が賛成したら、コロッと変わりおるぞ。」 |
営業マンの執念をナメてはいけない。「働かせよう」と必死に説得する営業マンもいる。
物件の引渡しが1年後とか、まだ先の話であれば、客がすぐに働けば、十分ローンを組むことが可能である。大体、銀行にもよるが、半年働けば、給料を振り込んでもらっているという証明(通帳のコピーなど)があれば、ローンを組める場合がある。
通常は、年収の証明は源泉徴収票で見るが、勤務年数が1年未満で源泉徴収票がない場合は、そういった「見込み年収」で見る。最近は、銀行の審査も大分甘くなっている。客争奪戦が激しくなっているので、どの銀行も「何とかします。だから組んで下さい。」状態である。したがって、営業マンも頑張る。
結局、何を言っても追撃してくるので、できるだけ、初めて接客を受ける際に、営業マンが諦めやすい、ややこしい客だと思わせ、物件を否定するネタに富んでいて、追撃してもムダと思わせた方が、後々楽である。
場所が一番重要なポイントである以上、はじめから場所を否定しておくのが、うっとうしい追撃を退けるのに無難な方法である。
営業マン | : | 「場所がやっぱり気に入らないって言ってます。」 |
上司 | : | 「ああ、来た時からそう言ってたからな。そんなクズ、放っておけ。」 |
となる可能性がある。初めから否定していないと…
営業マン | : | 「場所が気に入らないって言ってます。」 |
上司 | : | 「アホかお前!あいつ、来た時にそんな事言ってなかったやろが!適当に言って、逃げてるだけやろが!徹底的に突っ込んでいかんかい!」 |
となり、さらなる追撃をくらう可能性がある。
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