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営業マンの仕事


営業マンの報告

営業マンの一日は、報告に始まって、報告に終わる。

電話営業編

<電話営業の報告>

上司「おう、どないや?」
営業マン「1時間の電話営業で、200件かけました。」
上司「成果は?」
営業マン「すいません。特にこれといってないです…。」
上司「そんなにかけて、何で1件も話し込めないんや!興味をそそらせるトークを考えんと時間がもったいないやろが!アホ!お前の話し方が悪いんやろが!」

と、「貴重」な電話営業時間に匹敵する時間の説教ウンチクの後、上司自身の営業方法をすり込まれる。上司にとっては自分の思い通りにさせた方が上司は自分の報告対策がしやすい。当然部下がどんな営業スタイルなのかはどうでもいい

上司「どないや?」
営業マン「1時間の電話営業で、1件話し込み、資料を送ってもいいと言われました。そして、その方との話しが長かったので、トータルでかけた件数は10件です。」
上司「そいつの内容は?買う気あるのか?希望の地域は?今までどんな物件を見たか?年収は?家族は?年齢は?勤務先は?予算は?」
営業マン「そこまで深くは聞けてません、すいません…」
上司「何でそんな事も聞けないんや!アホ!」

顔を見たこともない受話器の向こうの人間と初めて会話をし、上司の望む個人情報をベラベラしゃべる人がいれば、その人は振り込め詐欺に注意しましょう。

また、その上司が実際に深く聞ける営業レベルを持っているかというと、当然上司はそんな下らない営業はしないので、末端社員は見た事がないし、今後見る事もない。

上司「そんな内容で熱い資料送ったら費用がムダやろ!そんなに時間かけて、そんだけしかかけれてないなんて、本当に効率悪いヤツやな。200件はかけれるやろが!アホ!あいつは同じ時間で200件かけてたぞ!少しは見習え!件数もろくにかけれん、このクズ野郎が!」

(その人、さっき、あなたに全否定されてたんですけど…)

通常話し込めば、その相手だけで30分〜1時間ぐらいはいく。見込みのない相手はさっさと切って、次の相手に切り替えた方が効率がいい。

見込みのない相手を、あれこれ考え、頑張って見込みのある「客」に持っていくのは、結果が実らなかった場合のリスクが「非常に」高いため、営業の会話スキルを磨くよりも、内容のある相手を探した方が「無難」という考え方にいずれ変わる



成果を出せなければ、10,000件かけても1件もかけてないのと同じ。そして、うかつに話し込んでしまうと、後の上司への報告が怖い。

部下にとって一番いい結果は、当然その相手に物件を買ってもらう事である。しかし、電話越しに初対面で顔も見た事のない人間に「買う」と言ってもらえなければ、上司に怒られる。

怒る側は、相手を否定しようと思えばいくらでもできる。いい方法を見出すよりも簡単である。たとえ1回の電話でも、売れない以上はどんな手段を使ってでも怒られる。

そんな部下にとっては、「いかにして怒られるレベルを少なくするか?」が普段の営業活動の重点を占めてくる。

さっきの電話営業の例でも、資料を送らないよりも送った方が説教時間は短い。そこで…
営業マン「資料を送ってもいいですか?」
電話の相手「いや、考えてないから、いらないです。」

となるため、
営業マン「資料を送りますので、よろしくお願いします。」ガチャ

これで、立派な「成果」が出来上がる。

相手の細かい内容は、すいませんと謝っても、少なくとも成果が出たというアピールにはつながる。
もしくは、適当に作る
上司「年収は?」
営業マン「300万です。」

(ウソ。少なく言っておいた方が、上司に「そいつは熱い」と思われなくて済み、後々長時間引っ張らなくてよい)

上司「そいつの希望地域は?」
営業マン「できれば自宅の近くと言ってます。」

(ウソ。絶対条件として自分の販売物件地域外である必要がある。これも上司に「熱い」と思われないため)
また、「できれば」と一言付け加えることで、明確ではないことをアピールし、「その地域で物件が出るまで引っ張れ」だの、「中古ないんか」だのきつく言われなくする。

上司「今までどんな物件を見た?」
営業マン「過去に3年以上前くらいに、1件だけ見たが、どこを見たかは覚えてないと言ってます。」

(ウソ。3年以上前くらいと言う事で、物件を断定できない。覚えてないという事で、自分が聞けなかったという事ではなく、相手の記憶力がないのが悪いと責任転嫁する。)
また、少しは見ていると言う事で、全くのクズではない事になる。あまりにクズ過ぎると、当然、逆に成果は無しと見られる。

付け加えるならば、「どこですか?」って聞いてきました、などと言えば、少しは興味を示してくれているというアピールにもつながる。
営業マンにとっては、どれぐらい作れば「クズ」か「まあまあ」か「熱い」か、の判断が難しい。

上司「(聞けてないだのアホだの説教の後)まあ、あまり大した成果ではないが、出ないより出た方がマシやしな。あまり熱いヤツじゃないけど、とりあえず資料放り込んでおけ。届いた頃に絶対電話しろよ。」

となる。上司にとっては、部下がその営業マンだけではないため、色々な営業マンから色々な報告を受ける。資料を送る相手が熱くなければ熱くないほど、すぐ忘れる

大体、昔ならいざ知らず、インターネットが普及している現在、電話営業で即販売につながることはない。しかし、こんな「成果」でも出すことで、一番大事なのは、

「これで今日家に帰れる」

ということである。

報告というものはウソと責任転嫁によって成り立っている素晴らしいシステムである。

あなたも是非体験してみませんか?
楽しい報告の生活を。


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